記憶の宮殿なんて脳内に持てないから、外部に記憶。


by sakanapo

朗読者

朗読者
ベルンハルト シュリンク Bernhard Schlink 松永 美穂 / 新潮社
ISBN : 4102007113



んー、あまり好きじゃなかった。

年下男と超年上女という系統としては「東京タワー」か?
 (リリー・フランキーではなく江國)
15歳のミヒャエルくんが38歳のハンナにのめりこんでいく
過程はそれなりに読ませるものがあったけど、登場人物が自分から
遠すぎてだめだ、感情移入がむずい。

大人になったミヒャエルくんはハンナの幻影に囚われすぎな割には
朗読以外のコミュニケーションをとろうとしなくてもどかしいし。
ハンナの心情は一切描かれないので、ミヒャエルくん側に立って
彼女の心象を想像するしかないんだけど、想像はできても共感
できなさすぎな論理でハンナにも心を寄せることができない。
結末は、まぁわからんでもないけど…すっきりしないなぁ。

時代背景を頭に置いて読まないと、ハンナにまつわる肝心な点は
全くピンとこない。しかし年代が明示されていないので初読では
展開をなぞらされるだけというか、事情が分かっても
「え、そんな昔の話なの?ふーん」って感じになっちゃうんだよなー。

それが作者の狙いでもあるんだろうし、一応ミステリー仕立てである
とも言えるけど、それを期待して読んでもたぶん面白くはないと思う。
感動を求めて読むのも微妙。

ブックオフ候補けてーい。

ストッキングフェチ度★★☆☆☆
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by sakanapo | 2006-05-16 10:00 | 読書日記