記憶の宮殿なんて脳内に持てないから、外部に記憶。


by sakanapo

萩尾望都「バルバラ異界」

バルバラ異界 (1)
萩尾 望都 / / 小学館
ISBN : 4091670415




彼女の描くSFは、すごく重層的で目の眩むような展開で
さらっと読んでも世界に引き込まれるのだけど、じっくり吟味して読むと
さらにちゃんと細かいところまで世界が構成されてるのに感心する。
未来が無数に枝分かれするパラレルワールド、
その未来を変えるために腐心する登場人物、不老不死、夢、古代。
以前の作品の「銀の三角」と共通するモチーフも多い。
「銀の三角」に比べるとこの作品は分かりやすいかな?

あと、鳥かごに囚われた(実際は違うけど)美形の預言者、という
モチーフも大好きなんだな~と。色んな作品に出てきます。

主人公トキオの「夢に入り込んで思考を探ることができる」という能力は
筒井康隆「パプリカ」を連想させます。
トキオが大人の男性で、父親としての視点から物語が進むのが
萩尾さんの漫画としてはちょっと新鮮でした。

どうでもいいことですがこれを読んでからよくイヤな夢を見る。

第27回SF大賞受賞(漫画の受賞作品は大友克洋「童夢」以来だとか)
全4巻。
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by sakanapo | 2007-03-27 17:10 | 読書日記