映画「スウィーニー・トッド」
2008年 02月 13日
意外にも主要キャストはみな歌がうまく楽しく鑑賞しました。
・オープニングを見て「あぁデリカテッセンなのか」と悟る。
そういう意味ではオープニングが一番ショッキングだった。
一足先に見た知り合いはグロさに耐えられない箇所があった
らしい。確かに手加減はない映像でしたが。
・初っ端の"No Place Like London"でジョニー・デップのあまりの
イギリス英語訛りぶりにちょっと引く。でも見てるうちに気にならなく
なった。
訛りといえばピレリが正体を明かした途端に巻き舌が消えて
きれいな英語に。
・ヘレナ・ボナム・カーター、"A Room With A View"の頃には
こんな役をやるとは想像もつかなかった。相変わらず顔小さい。
ミセスラヴェットは最初から最後まで一方通行の片思い。
仏頂面のトッドの横で海辺で幸せに暮らす妄想を歌ったり
しちゃうから、片思いゆえの小さな隠し事が一連の惨事を
引き起こしたり人肉パイを売りまくったりしても憎めない愛らしさ。
・トッドとターピン判事(ハリポタのスネイプ先生)が歌うデュエット
"Pretty Woman"は息の合い方、迫力がかなりシニカル。
アラン・リックマン老けメイクだったけどタイツ姿もかっこいい。
・映像は限りなくモノクロに近い。グロさ生々しさをリアルに見せない
ためかと思いきや、そっちはかなりクッキリハッキリ鮮やかだったり。
一番痛そうなのはピレリが剃刀を研ぐ時に手の甲まで研がれるトビー。
・ピュアなトビーが歌う"Not while I'm around"は美しいメロディなのに
罪の露見をどうやって防ぐか考えながらミセスラヴェットがデュエットに
加わるとすごい不協和音の伴奏になって笑ってしまった。
・オチは事前に読めてしまうが、別にミステリーじゃないんだから仕方ない。
・結局ジョアナとアンソニー、そしてトビーはどうなったんだろうか。
あなたのご想像にお任せしますというよりも、これはトッドの物語だから
それ以降のことは知りませんね、という割り切ったエンディング。